粉川哲夫の「雑日記」

top page   ◆「雑日記」総見出 1999年〜
2025/11/04 07:37 am

ニューヨーク市市長選挙

あと半日もすれば、ニューヨーク市の新市長が決まる。とんでもない事態が起こらないかぎり、ゾーラン・マムダーニ (Zohran Mamdani)が選出されるだろう。

PBS "Live Results: New York City 2025 mayoral election"

民主党とアメリカ民主社会主義者 (Democratic Socialists of America=DSA) に属する マンダーニの主張は面白いし、夢があるが、ニューヨーク市のような魑魅魍魎の都市の運営に成功するかどうかはわからない。しかし、トランプが「やつは共産主義者」だとマンダーニを罵倒しているだけでも、これは、絶対にマンダーニに勝ってもらって、トランプに悔しい思いをさせたいと思わずにはいられない。

ちなみに、マンダーニの妻ラマ・ドゥワジ (Rama Duwaji) は、アーティストであり、「ニューヨーク市にはいままでいなかったもっともラディカルなファーストレディ」になるだろうとのこと。
参照→Kickass Facts

共産主義、いいじゃないか。トランプ流の嘘とはったりよりマンダーニの「夢」のほうがインスパイアリングである。

そもそも、共産主義といってもいろいろある。トランプは、50年代の「赤狩り」時代のような排除が出来ると思っているのだろうか? まえにも書いたが、トランプのもろもろの戦略は、あの「赤狩り」でマッカーシーの有力なアシスタントをつとめ、ローゼンバーグ夫妻を死刑台に追いやったたロイ・コーンから学んだものが多い。だから、奴の「共産主義」は、50年代の俗説的「共産主義」なのだ。

すでに2028年の大統領選挙の候補のことが音沙汰されているが、民主党には、強力なアッピールを発する候補が見当たらない。これからどこかから出てくるのかもしれないが、このままでは、トランプとMAGA(「アメリカをふたたび偉大にしよう」──アメリカを50年代にもどそう)主義者たちのやりたい放題になるだろう。トランプが、また、憲法をハックして3期を務めてしまうかもしれない。

マンダーニが市長になり、そのインパクトで他の市や他の州に彼のような指導者がぞくぞくとあらわれ、そのついでに州が本来の自律性を獲得すれば、アメリカは面白くなる。すでに「帝国」としては、ジリ貧だ。

トランプの大統領就任以来、さんざんアホなタワゴトを聞かされ、全く納得のいかない政策や処置に憤りをおぼえてきたが、ようやく、これで、雑記を書く気になってきた。ただし、ページのデザインは極力シンプルで行きたい。

『雑日記』を再開する気になったきっかけはほかにもあるが、それは、マンダーニの結果を見てから書きたい。