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2013年05月04日
「雑日記」の転身
ウ・トポス」と「発作的シネマノート」へ
このサイトにさっぱり書かなくなって大分たつ。ここでわたしの近況を確認していたひとは、「粉川哲夫は死んだらしい」と思ったかもしれない。実際、この間にわたしも多くの同世代人を失った。が、わたし自身は、病気もせず、あいかわらずキーボードを叩いている。

ここに書かなくなった最大の理由は、HTMLのタグを手の操作で打ち込みながら文章を書くのが面倒になったからである。それは、以前から思っていたことであり、「雑日記」の前身は、Perl言語で書いた「日記」CGIであり、そこでは、毎回HTMLのタグなどいちいち打ち込まなくても、いつでも発作的に文章を書きなぐることができた。それをやめたのは、サイトをハックされたことがあってからである。ハックは歓迎だが、サイト内を探るだけではなく、壊してしまうクラッカーの餌食になるのは御免だし、わたしのサイトが踏み台になって他人のサーバーに侵入されるのは、本意ではないと思ったからだ。簡単に書いたCGIのセキュリティは、決して強固なものではなかった。

当初、「ブログ」は「お仕着せ」の要素ばかり多くて、自分から積極的に使う気にはなれなかったのだが、毎年作っているアカデミー賞の予測サイトが、今年は、ぎりぎりになり、HTMLのタグを書いている暇がなくなったときに、苦しまぎれに「ブログ」を使ってみた。使っているうちに、相当のカスタマイズができること、この「雑日記」の程度の超素朴なデザインであれば、「ブログ」を使ったほうが、発作的な文章を書くうえで、非常に有利だあることを悟った。

それまでサイトは、立ち上げたら、ずっと続けるものだと思っていたが、「ブログ」はいくつでも立ち上げて、その機能があるピークに達したら、終了にして、データだけを「ウェブ」に残せばよいという「諦観」にも達した。

その結果、第86回アカデミー賞のサイトに次いで、フィリップ・シーモア・ホフマンの急死をあつかったサイトを「ブログ」形式で立ち上げた。そして、いまでは、その名の通り、「発作的シネマノート」という「ブログ」、メディアの観点からもぜひ論評してみたいスパイク・ジョーンズの映画『her 世界でひとつの彼女』の専用「ブログ」も立ち上げた。もっとまえに実験的に立ち上げた「ウ・トポス」という「ブログ」もある。

肝心の「シネマノート」のほうも、この「雑日記」よりは少しマシだが、同じ理由でわたしの発作的な思考に対応できず、不更新がつづいていたが、これらの「ブログ」に徐々に看板を譲り渡すことによって、装いを新たにしつつある

そういうわけで、今後は、わたしの心境の変化が起こるまで、今後立ち上げるはずのものもふくめ、まず「ウ・トポス」と「発作的シネマノート」にアクセスしていただきたい。