●NeXTにIndyの不要HDをインストールする

2000-07-11
◆VCNでたったの1万で買ったExabyteをNeXT(Dimension)で使ってやろうと、つないだ。コマンドに失敗したため、突然画面のアイコンが消え、以後ブートしなくなった。これまでもこういうことはよくあったので、あわてず、内蔵ディスクを取りだし、別のNeXT(TurboColor)の外部ディスクとしてやると、そのデータを読み出そうとした。ところが、これがうまくいかない。
◆ログインすると、"The scsi disk 'Disk' is dfameged" という警告が出る。"Repair"をクリックすると、fsckが起動し、ファイルの修復に入る。が、終わってもマウントできない。
◆fsck -p /dev/rsd1aないしはfsck -y /dev/rsd1aを手動で行使してもSummarary Information BADが出て、修復に失敗する。fsckを繰返しているうちに、修復が終わって自動マウントの段階でpanicが起きるようになった。お手上げである。
◆しかし、UNIXは、どこかに脱出路がある。シングルユーザー・モード(NeXT>bsd -s )で、mount /dev/sd1a /Diskとやったら、マウントできたのである。(自動では、mount /dev/rsd1a /Diskとやっている――これを手動でやってもマウントできない)そして、この段階でマルチユーザー・モード(init)に移り、NeXTのFine Viewer上でもファイルが見えるようになった。ただし、ドラッグ&ドロップでファイルを移動しようと思ったら、またpanicに陥った。シェルのコマンドラインでやらなければダメなのである。
◆ディスクのなかは、すべてlost+fopundになり、そのなかに#395274というように、番号付きのファイルまたはフォールダーに分けられていた。そのなかに、一部はそのまま、他は、分散した形でもとのファイルが残っている。これを、コマンド・ラインでMOにコピーする。

2000-07-12
◆ダメージを受けたHDのバックアップが終わったので、さらなる喪失を恐れずにファイル整理をはじめる.パニックを起こさなくなったので、このHDをDimensionのCubeボックスのなかに内蔵してしまうことを考える。Cubeボックスには3台のHDを内蔵できるスペースと予備の電源/SCSIコネクターが付いている。たまたま、以前BildDiskしておいたHDがあったことを思い出し、Cubeにインストールしてみると、SCSIエラーが出る。やはり、これは、別のNeXTのBildDiskだったのかと思い、再インストールかと疲れを覚える。が、(ここで重要なことに気づかなかったのだが)何度かやっているうちに、ちゃんと起動してしまった。なかを見ると、UUCPの設定もバックアップされていた。このままでメールも読める。
◆起動しなかった理由は、このHD(Seagate ST1480N)が内部的にターミネートされていなかったからだった。NeXTの場合、内蔵ディスクだけの場合、HDを内部的にターミネートする必要がある。なお、SCSI-IDは、1にする。(ここまではすぐにわかったが、重大な鍵にはまだ気づかなかった)。ST1480Nの16pinのジャンパの15-16をショートさせれば、内部ターミネートできる。
◆ところが、内部ターミネートをしても、外部ディスクを外すと同じ現象が起きる。が、そろそろわたしのすべての仕事に不可欠のNeXTを使わなければならないので、(外部ディスクとセットにしているかぎり問題ない)2台のHDを完全に収納した。
◆念のため、今度問題が起こったときのために、BildDisk機能でバックアップ・ディスクをもう一つ作っておくことにする。ちょうど、先日来、Indyの中古を何台も買ったので、500M程度のディスクがごろごろしている。Seagateの代物だ。昔は、これでもえらく高かった。NeXTのBildDiskは実に便利だ。システムファイルをコピーし、カスタマイズもできるのだ。これを外部につなぎ、SCSI-IDを0にしてやると、この外部ディスクからブートすることも出来る。
◆念のため、完成したシステムディスクをNeXTstationTurboColorにつないでみる。これは、いまはあまり使っていない。ところが、これがダメなのだ。原因は、同じく、ターミネーション。なにかSCSI機器をつないでやれば問題ない。このHD(ST3610N)にも、内部ターミネーションをイネイブルにするジャンパピンがある(13~16pin)。しかし、それを(すべての可能性を)やっても、ダメなのだ。とすれば、このHDは、Indyにインストールする際に内部ターミネーションを不可にしているに違いない。外部にいちいちターミネータを付けるのもめんどうだし・・・。

2000-07-13
◆ふと思い出したが、いまからもう・・年まえ(ノートを調べたら1994年だった)秋葉原に出来たばかりのAmulet(NeXT ユーザー会の市川氏が開いたNeXT専門店)でQantumの1GのHDを購入した。価格は、なんと128,000円。これでも安い方で、他店では15万円以上もした。そのとき、もともとの(純正の)内蔵HDを外付けにして使うのに、電源ボックスを買った。市川氏は、親切に、そのボックスに古いHDをインストールしてくれたが。そのとき、そのSeagate ST1480N(NeXTのデフォルトHDは、みんなこれだった)から3本の内部ターミネータを外した。いま思えば外す必要はなく、ジャンパピンを解放にしておくだけでよかったのだが、とにかく、彼はそうした。このことが急にあざやかに思い出されたのだ。
◆Indyに付いていたST3610Nを知らべると、たしかに、3つコネクターがあり、そこが空白になっている。ここにターミネーターを付ければいいのだ。わたしは、機械類は何でも取っておく傾向がある。Amuletで外した3本のターミネータもちゃんともらい、しまってあった。ごていねいにも、小さなビニール袋に入れ、「ターミネータ」というラベルが貼ってあった。サイズは、どれにも合うものらしく、ST3610Nにもぴったりおさまった。
◆IndyのHDは、実効容量535Mだが、NeXTstep3.3Jはスリムなので、これで十分である。立派に不要品が生き返った。Indyで死んだものがNeXTでよみがえる。そして、Indyも死につつあり、わたしは、他方でそれを生き返らせている。医者みたいな毎日である。

2000-07-14
◆遅ればせながら気づいたが、内蔵ディスクは、NeXTの場合、ターミネートしなければならなかった。それをしたら、自動的にマウントするようになった。

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