IRIXノート [1996-10-18]

ヴァージョンアップ――ハードディスクの増設


9月にIRIX6.2が届いたが、瑣事に忙殺されて、インストールできなかった。さて、今日は、「Indy部屋」の大掃除と拡張工事をする。

●重要ファイルの確保と整理:◎バックアップを取らなくてはならない基本ファイル:
/etcのなかの: uucp/ (System, Devices) , hosts, passwd, TIMEZONE, resolv.conf, httpd.conf, ppp.conf, sendmail.cf, /etc/config/のなかの:isdnd.options, /homeディレクトリーのなかの:.cshrc (< /usr/people/tetsuosg/ and /) .netscape/bookmarks.html, mime.types, .mailcap

●外付けディスクのフォーマット:Indyの内蔵ディスク(535MB)では、IRIX6.2はフルインストールできない【後記:これはウソ→参照】ので、SGIの畏友・菅居浩志さんの助言に従って増設ディスクにシステムをインストールすることにする。

増設ディスクは、SeagateのBarracudaファミリーのST-31250N(2GB)

◆まずその初期化:最初、認識されなかったが、これは、ケーブルのせいだった。Indyではしばしば、CDROMドライブといっしょに外付けのディスクを付けると、こういうことが起きる。HDだけにしたら認識されるようになった。

◆システムが生きているので、DiskManagerで出来る
===>>Initialize
◆fxコマンドでも出来る====>>#fx
fx:"device-name"=(disc) 【リターン】
fx:ctlr#=(0) 【リターン】
fx:drive#-=(1) 【ディスクのID=3ならば==>>3と入れて、リターン】
...openingdks(0,1,8)【メニューが出る】
==>>(r)epartitionを選ぶfx>repartition>【メニューが出る】
==>>(o)ptiondriveを選ぶ

◆PROMのなかに書き込まれている設定の変更(これによって、既存のdisk1からではなくて、増設のdisk2からブートできるようになる):

root>nvramまたはCommandmonitorの>>printhenvで表示される
SystemPartitionとOSLoadPartitionの部分を書き換える:

root>nvram
dbaud=9600
tapedevice=
[中略]
eaddr=08:00:69:07:c3:2e
rdebug=
dbgmon=
nodbgmon=
volume=80
scsiretries=
scsihostid=
scsi_syncenable=
SystemPartition=scsi(0)disk(1)rdisk(0)partition(8)<<<====ここ
OSLoadPartition=scsi(0)disk(1)rdisk(0)partition(0)<<<====ここ
OSLoader=sash
OSLoadFilename=/unix
[略]
scsihostid=
prompoweroff=

【Command Monitorで】
>> setenv SystemPartition scsi(0)disk(2)rdisk(0)partition(8)
>> setenv OSLoadPartition scsi(0)disk(2)rdisk(0)partition(0)

◆インストールHDのフォーマットとパーティッション[フォーマット]【Command Monitor】を起動させる→
【IRIX6.2のCDROMを入れる】→【Enter Command】
>>boot-fdksc(0,6,8)sashARCS【数字がばらばらと出て次のプロンプトになる】
sash:【ここに次のコマンド】
boot-fdksc(0,6,7)stand/fx.ARCS[ここで、extended modeを使うかどうかをきいてくる→yes(こうしないとformatの選択は出てこない)]
fx:"device-name"=(disc) 【リターン】
fx:ctlr#=(0) 【リターン】
fx:drive#-=(2) 【リターン】
...openingdks(0,2,8)【メニューが出る】
==>>(f)ormatを選ぶ(フォーマットに4~50分かかる)
fx>format>..→fx>

[パーティッション]:
【メニューが出る】===>>fx>repartition(を選ぶ)
【メニューが出る】===>>>>fx>repartition>userdrive(を選ぶ)
【メニューが出る】===>>fx>repartition>resize(を選ぶ)
file system(efs/xfs)をきいてくる→xfs(を選ぶ)
block size(512/4096)をきいてくる→4096を選ぶ

●IRIX6.2のインストール#instあるいは、SoftwereManagerを使って行なう。isdn_eoe.sw.isdnがインストールできないほかは、特に問題なくインストールできる。

●インストール後の注意:cxu
◆最初のリブート時にEZsetupを使ってネットワークとホスト名を決めてしまうと楽。その後で、passwdや新ユーザーを決める
◆重要ファイルを所定の場所にコピーする。
◆システムを新たにインストールすると、isdndが起動しないので、#chkconfig isdnd onをコマンドして起動するようにする。

*もともとついていたdisk1をはずして、そこにST-31250N(2GB)をつけることも試みたが、それはできなかった。 ブートは可能だが、驚いたことに、DiskManagerで見ると、SCSI Deviceが、ID番号1から7まで全部インストールされているかのようなアイコンが出ている。#hinv=====>>>>で見ても、ずらりとSCSIデヴァイスが並んでいる。さんざん悪戦苦闘したが、二つのHDを比較してみると、IndyにもともとついていたST3610Nには、Factory useというところにジャンパ端子が付いている点だけが違う。これは、ST31250Nでは、設定できない。たぶん、SGIが何か情報を埋め込んでいるのかもしれない。これでは、お手上げだ。

*ST-31250NはBarracuda系列のディスクなので、回転スピードが7200RPMある。そのため、アクセススピードがぐんと上がり、使い勝手は非常によい。


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